2007-03-21

伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』新潮社


オーデュボンの祈り

今日はミステリー小説で有名で、映画化された小説もいくつか執筆している伊坂幸太郎のデビュー作だよ~ん。

え~と、知らない人のために一応言っとくか。

映画化された作品ってのは、例えば、『アヒルと鴨のコインロッカー』、『チルドレン』、『陽気なギャングが地球を回す』がある。

それともう1つ、重要なこと。それは、

最近はミステリー一辺倒ではないということ。

『重力ピエロ』などがそうではないと言われている。

言われている、というのは、実はまだ伊坂の作品はあまり読んでないんからなんだ。

じゃあ、いくか。


あらすじ
主人公伊藤は、コンビ二強盗未遂で捕まるが何とか逃げ出す。
だが、気づいたら見知らぬ島にいた。
そこは150年もの間外部との接触がなく、会話のできるカカシ優午(ユーゴ)がいる世界だった。優午は未来を知ることができるが、島民には決して未来を教えない。
ある日、何者かによって優午がバラバラに“殺害”されてしまう。
しかも優午の頭部はなくなっていた。
未来を予測できたはずの優午はなぜ死んでしまったのか。

登場人物には、島のルールとまで言われる殺人鬼、伊藤を島に連れてきた熊のような男、はいと言えばいいえを意味するという常に逆の事を言う元画家、伊藤を島中案内する犬のような顔の男、残忍な警察官など、個性溢れる(?)人物が多い。

この作品を読めば、ミステリーとはどんなものかが分かるようになると思う。
ミステリー小説を読むときにいつも思うのが、この緻密な構成は半端じゃないなぁということ。
オイラにゃとても真似できまへん。

ミステリーだからねぇ。うかつな事書けないよな。この先は読み終わったら見てくだせぇ。










なぜ優午は未来を語らないのか。それは最後の最後になって分かる。
だけどその内容はちょっと残念というかオイラには腑に落ちないものだった。
それならない方がマシだったかも。
だけど、最後の章には「この島に足りないもの」を裏付ける証言もあり、最後の章自体は必要なものだとは思った。
それともう1つ、腑に落ちない点が残っている。
桜(読んだ人なら誰か分かるだろう)の行動が島民に許されるようになったプロセスだ。
描写されていたのは、現在の桜と、少年時代の桜だけだった。
ここだけから桜の今に至った経緯は説明できない。
まさか作者は書き忘れたなんて言わないだろうなぁ。
う~ん。謎の残る作品だ。
それでもオイラはこの作品、好きだなぁ。
それと、この作品を読んでいて気にいった言葉があった。

「未来は神様のレシピで決まる」

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