2007-03-25

伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』東京創元者




今日も、伊坂幸太郎。

じゃあ早速。


あらすじ
現在
主人公の新大学生「僕」の一人暮らし初日。隣人で長身の美男子に、本屋から一冊の広辞苑を盗もうともちかけられる。
2年前
ペット殺しが現れる。この章の主人公はペットショップの店員「わたし」。勤め先のペットショップから黒毛の柴犬が逃走し琴美はブータン人の恋人ドルジとともに探しに行く。
この現在と2年前の2つの話が交互に綴られていく。

この作品は、思ったほどおもしろくはなかった。

たぶん、『オーデュボンの祈り』がおもしろすぎたからだと思うんだ。

でもそれはオイラの考えであって、話としてはおもしろいと思う。

このミステリーは、過去の事件と現在が絶妙にリンクしながら最後にぴったり重なる、というタイプのものなんだ。

現在の人物と過去の人物とで、違う人物が同じ発言をする。

そこには何かしらの関係があるのだろう、という想像をさせてくれる。

そしてその背景も文脈から簡単に予想できる。

だが伊坂は、いい意味で、この期待を裏切ってくれた!

これぞミステリーの醍醐味だなぁ。

だがこの作品も謎のまま話が終わってしまうものがあった。

ここまでくると、ミステリーとはもともとそういうものなのか、と考えたくもなる。

オイラあまりミステリーは読まないのだ。




この先は、内容まで踏み込んで感想を書きます。ご了承の上お読みください。

「椎名」が「琴美」とどのようにリンクしていくのか、実際はなかなか繋がっていかないけど、どきどきしながら読んでいった。だがいつかは繋がると思っていた。
2人にとって、「河崎」が共通点になっていたから。

だが、あらたな共通点として「麗子」を導入したのはいいが、その導入の仕方が強引だった気がする。それはこういうものだ。

椎名がバスに乗っているときに、痴漢を見かけた。どうしようかとあたふたしている間に、麗子が女性を痴漢から助け出す。
後日椎名は偶然麗子に出会い、話しかける。

物語の最後で麗子は、人がひどいめに会うのはもうたくさんだ、の理由を明らかにし、それによって痴漢を撃退した理由も説明はできる。

だけどさぁ、やっぱ無理だよ。無理がある。
主人公の性格考えようよ。普通話しかけないって。
痴漢だってそんなに起きるものじゃないし、それが発覚したとしても助けに行く場合なんてもっと少数だ。ましてや助けたのも女性だなんて。(差別的に言ってる訳ではなくあくまで一般的に)

でもその無理をつき通すだけの力が伊坂にはあった。

椎名が麗子とであった場所は大学。
麗子が大学に行った理由もあきらかにされている。

それに一般的な考え方をしてたら小説は書けなくなっちゃうしね^^ヾ

それにこの小説の現在編では麗子はかなりのキーパーソンになっている。欠かせない。

そして何より気になっていたタイトルの由来みたいなものも、ちゃんと明らかにされていた。


う~ん。なんだかんだいって、結局楽しかったかも。

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